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2004年12月10日

「第3回 知的財産検定」 受検者が倍増

技術者を対象とした、企業の知財人材育成が本格化
− 弁理士・弁護士も1級を受検 −

 当協会は2004年12月10日、「第3回知的財産検定」(実施:11月14日 後援:日本弁理士会)の受検者データ、及び合格者データを発表しました。今回の検定では2,864人が受検(申込者数:3,071人)、前回比(2004年6月実施)で2倍増加となりました。特に、研究開発者・エンジニアへの知財教育を目的とした団体受検企業は増加傾向にあり、知的財産部門と研究開発・エンジニア部門を中心に、経営戦略の柱として知財戦略を強化する国内企業の動向を示す結果となっています。また、今回よりスタートした実務経験者向けの「1級(特許)」では、弁理士・弁護士の有資格者(14人)も含め505人が受検、合格率は「2級」の43.7%に対して「1級(特許)」は4.8%と非常に難関なものとなっており、実務能力評価の新たな指標の1つとして、今後より多く企業の知的財産部門、専門家の参加を見込んでいます。

「知財立国」の実現に向けて−法制度の整備から人材育成の局面へ
 知的財産を国際競争力の源泉と捉え、政府主導で「知財立国」の実現を推進する中、法制度の整備は着実に進んでおり、ハイテク産業・コンテンツ産業を中心に知的財産保護に対する企業・個人の姿勢も明確になってきました。一方、知的財産を巡る訴訟は複雑化しており、知的財産分野の専門家を養成する大学院の設立や、法科大学院でのカリキュラム導入が相次ぐなど、企業にとって知財人材の育成は新たな課題となっています。

初の実施 「1級(特許)」はハイレベル − 合格率4.8%
 2004年3月にスタートし3回目を迎えた今回の検定は、開催規模を拡大し、従来の東京会場に加え、新たに大阪会場で実施しました。「知的財産検定2級」は、企業の知的財産部門や法務部門に所属する実務経験者のみならず、研究開発・エンジニア・企画・営業・広報など幅広い層を対象としています。「特許・実用新案」「商標・意匠」「著作権」「民法・不正競争防止法・独占禁止法など」と4分野より出題され、現在のビジネスパーソンに求められる素養の1つとして、知的財産に関する“問題発見能力”を評価します。受検者数は前回比931人増の2,359人(申込者数:2,552人)。申込者の平均年齢は37.2歳、女性比率は19.5%。職種・所属部門では研究開発・エンジニアが21.0%となり、前回から5.2%の増加(前回15.8%)となりました。また、合格率は前回並みの43.7%(「準2級」は27.0%)、知的財産部門の合格率は56.2%、法務部門は49.4%、研究開発・エンジニア部門は43.5%となりました。

 今回が初の実施となる「知的財産検定 1級(特許)」は、企業の知的財産部門・法務部門に所属する実務経験者・専門家を対象としています。「国内出願実務」「外国出願実務」「知的財産契約・係争実務」といった特許に関する高度な業務における“問題解決能力”を評価します。受検者数は505人(申込者数:519人)。申込者の平均年齢は41.2歳、女性比率は9.5%となっています。合格率(認定)は4.8%(※1)、知的財産部門の合格率(認定)は6.3%でした。弁理士・弁護士といった有資格者(14人)(※2)も受検に臨み、弁護士資格保有者(6人)は合格者なし、弁理士資格保有者(13人)は30.8%の合格率と、難易度の高い結果となりました。

※1)「1級」合格の“認定”条件は、「2級」合格を前提とする。それ以外の合格者は“評価”のみで今回の合格率は1.2%。「準1級」(認定)は32.7%。「準1級」(評価)は2.4%)
※2)うち5人は弁護士・弁理士(両方の資格を保有)


団体受検企業の受検者属性(2級)
研究開発・エンジニア部門の比率が、5.0%から20.6%と大幅に増大

 一方、団体受検企業数は大手電機メーカー・大手食品メーカーをはじめ前回比26増の49団体(2級:34、1級:15)となりました。特に、2級の研究開発・エンジニア部門の団体受検者全体に占める比率を過去2回と比較すると、第1回:1.0%、第2回:5.0%、第3回:20.6%と大幅な増加傾向にあり、知的財産創造の主たる研究開発者・エンジニアを対象とした知財教育が国内企業において進んでいることを示しています。研究開発者・エンジニアへの知財教育の強化は、知的財産部門・事業部門との連携も含め、経営戦略上自社に利益をもたらす有効な知的財産の創造を促進します。現在同検定は、原則として企業において過去に発生した実際の知的財産関連事例をもとに設問が作成されており、知的財産分野の実務に役立つ教育ツールとして数多くの企業・学校から関心が寄せられています。

 当協会では、「第4回 知的財産検定」を2005年6月に実施します。検定制度を通じて、学生から一般の企業人・専門家まで幅広い層へ知財知識の啓蒙に努めるとともに、同検定のような知的財産に関する能力評価制度を推奨するという政府の期待(知的財産戦略推進本部「知的財産推進計画2004」平成16年5月27日)に応え、知財教育への様々なニーズに対応した教育環境を充実させていく方針で、人材育成の側面から「知財立国」の実現を後押ししてまいります。


「第3回 知的財産検定」の詳細データについて
URL(http://www.ip-edu.org/exam/kekka041114.pdf

「申込者人数/受検者人数」「受検者属性」「団体受検動向」「合格率」「合格者属性」をはじめ、
各種データを掲載しています。


<主な団体受検企業>
味の素株式会社、石川島播磨重工業株式会社、コクヨビジネスサービス株式会社
TDK株式会社、ナブテスコ株式会社、株式会社ニフコ、パイオニア株式会社、株式会社パスコ
株式会社マイクロ・テクニカ、松下電器産業株式会社、三井金属鉱業株式会社
三菱マテリアル株式会社  など49団体(2級:34、1級:15)


第3回 知的財産検定受検者データ

■申込者数・受検者数(全体)

前回受検者を1,436人上回る2,864人が受検。5ヶ月間で倍増となりました。

全体

 

東京会場

大阪会場

団体受検会場

合計

申込者数

2056

744

271

3071

受検者数

1898

700

266

2864

受検率

92.3%

94.1%

98.2%

93.3%



1回目からの変遷

 

第1回
(2004.3.7)

第2回
(2004.6.6)

第3回
(2004.11.14)

合計

申込者数

1298

1555

3071

5924

受検者数

1220

1428

2864

5512

受検率

94.0%

91.8%

93.3%

93.0%


2級

東京会場

大阪会場

団体受検会場

合計

申込者数

1651

693

208

2552

受検者数

1506

650

203

2359

受検率

91.2%

93.8%

97.6%

92.4%


1級

東京会場

大阪会場

団体受検会場

合計

申込者数

405

51

63

519

受検者数

392

50

63

505

受検率

96.8%

98.0%

100.0%

97.3%



■合格率

2級

 

人数

割合

2級合格

1030

43.7%

準2級合格

638

27.0%

不合格

691

29.3%

合計

2359

 100.0%







1級

認定

評価

全体

人数

割合

人数

割合

人数

割合

1級

24

4.8%

6

1.2%

30

5.9%

1級

165

32.7%

12

2.4%

177

35.0%

不合格

274

54.3%

24

4.8%

298

59.0%

合計

463

91.7%

42

8.3%

505

100.0%







※認定は2級合格者を対象とする(2級合格者以外は評価となる)。準1級はA〜Cの3段階で評価。




■団体受検動向(2級)

「研究開発・エンジニア」部門の割合が、第1回から20倍増大しています。

団体受検団体数/人数

 

1回

2回

3回

1級

団体数

 

 

15

人数

 

 

98

最多人数

 

 

20

2級

団体数

12

23

34

人数

107

246

354

最多人数

31

36

45


団体受検者の職種の割合

職種

1回

2回

3回

@ 知財

76.9%

68.2%

62.6%

A 法務

5.8%

1.7%

0.9%

B 研究開発・エンジニア

1.0%

5.0%

20.6%

C プロジェクト・マネージメント

2.9%

2.9%

2.6%